黄色い駅舎の咲来駅

◆黄色い駅舎の咲来駅

天塩川温泉駅の突き当たりの道を温泉方面と反対方向に進むと、ほどなくして咲来駅に着いた。待合室は、黄色く塗装され、菜の花を連想させられる色になっている。咲来とはアイヌ語の「サク・ル（魚の道）」からきたそうだが、

花ではなく、魚からきているとは予想外だった。咲来とは、さっくると読むが、アイヌ語を無理やり漢字にしたんだろう。北海道の地名にはそんなところが、いっぱいあるのだが。駅前の通りは広いが、何せ小さい集落なので、大きな道が本州の街並みと比べると異様に広いのは、ここが北海道という証拠なのだろう。

さて、駅は木造駅舎が取り壊されて、現在のような待合室だけの簡素なものに建て替えられている。ホームも2面2線から、1面1線に縮小されている。もう昔のように、貨物扱いが無いため、待避線や、複線は不必要なのであろう。

ホームから見える咲来の集落は、どこかしらのんびりとした田舎の風情を醸し出し、心洗われる気がする。鳴り止まぬ虫の声が、ハーモニーを奏でているようで癒し効果抜群のようであった。